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Q&A

【お客様の声:微小重力環境細胞培養装置Zeromo】富山大学 様

更新日:2023年07月28日

国立大学法人富山大学 学術研究部工学系 中路正先生に 微小重力環境細胞培養装置(クリノスタット) Zeromo をご利用いただいております。中路先生にお話を伺いました。

≫ Zeromoを用いて、現在どのような研究をされていますか?

骨髄間葉系幹細胞の増殖や分化促進に関する研究を進めています。また、重力制御培養と三次元ゲル培養を融合した新しい人工組織体の構築に関する研究も行っております。





 

≫ Zeromoのメリット、成果があればお教えください。

重力制御培養が細胞に与える影響は、まだまだ分からないことが多いところですが、現在までに得られている結果として、骨髄間葉系幹細胞を均一 (無秩序な分化を防ぐ) にそして倍加時間が短縮 (短期間で大量の細胞を得ることができる) することが分かっています。また、骨系の分化では微小重力環境 (0.001G) において、脂肪系の分化では過重力環境 (5.0G) において、それぞれ分化誘導効率が著しく増加することが分かってきました。この研究成果については、Artif Organs, 2022, published. doi: 10.1111/aor.14251 において発表していますので、ご覧いただければと思います。





 

≫ Zeromoを活用して、先生の今後の研究テーマ・方針・展望を教えてください。

これまでに進めてきた研究をより発展させるべく、重力制御培養と三次元ゲル培養を融合して人工組織を構築できないかと考え、人工軟骨と人工乳房をターゲットとして、間葉系幹細胞とゲルを融合した新しい人工組織の構築を目指してます。まだ試行錯誤の段階ですが、これまでなかなか進展が見られなかった三次元の人工組織の構築を達成できるのではないかと期待しています。

≫ 微小重力環境細胞培養装置 Zeromoの詳細はこちら

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