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更新日:2019年02月18日

真空ガス置換炉

読み方:しんくうがすちかんろ 英語表記:Vacuum Gas Replacement Furnace

真空ガス置換炉とは
酸化を嫌う試料を効率よく加熱処理を行なうため、加熱容器を一度真空にすることで容器の不要な酸素を追い出し、その後、不活性ガスを導入します。その後、加熱することで不活性ガスが熱伝達物質となり、効率よく試料の酸化を防ぎ加熱処理ができます。
置換回数を繰り返す事で、より低酸素下での加熱処理が可能になります。


マッフル炉と電気炉との違い
マッフル炉(電気炉)は酸素雰囲気下で加熱させる為、試料が酸化してしまいます。また、N2導入装置を装備しているものもありますが、炉が機密構造になっていないため、低酸素状態にすることができず、試料の酸化を若干低減できますが、無酸化処理はできません。
真空ガス置換炉は、加熱前に炉を真空にすることで不要な酸素を除去するため、短時間で低酸素雰囲気にすることができます。

真空オーブン・真空炉との違い
真空オーブンは炉内の酸素を除去する点では同じですが、真空下のまま加熱を行なう為、試料の加熱はヒーターからの輻射熱と接触部からの熱伝導となるため、処理に非常に時間がかかります。
これに比べ、真空ガス置換炉は真空にした後、不活性ガスを導入するため、不活性ガスが熱伝導物質となり試料を短時間で加熱処理を行なうことができます。

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