ピラニ真空計の数値は何Paまで下がっていれば許容でしょうか。
凍結乾燥開始の目安としては、20Pa程度かそれ以下まで値が下がっている事が原則です。
但し数Pa高い数値となっていても処理対象物が溶融しなければ許容値と考えて問題ありません。
逆に20Pa程度で溶融してしまう場合は共晶点よりも真空度が高い可能性もありますので、更に低い真空度まで待つ事を試して下さい。
バイアル瓶内の処理対象物を凍結乾燥後に真空状態で栓をしたいのですが。
密栓式ドライチャンバ OGA18(商品コード:212564)をご使用ください。
OGA18は凍結乾燥用ゴム栓をあらかじめ半打栓しておき、転倒しないように静かにハンドルを回して軽く栓に触れる位置まで密栓おさえを下げてから凍結乾燥を開始し、凍結乾燥終了後さらにハンドルを回して密栓おさえを下ろしてゆくことで、完全に栓をすることができるタイプのドライチャンバです。
サンプルが融けてしまう際の対策は。
1.複数個の容器を取り付けている場合、一定時間(約3~5分)以上の間隔を置き、且つ真空度が完全に回復してから次のフラスコを取り付けバルブを開けないと、容器内の真空度が悪くなることで氷ったサンプルが融けることがあります。
2.容器内のサンプルの氷の層が厚すぎると融けることがあります。
10mmを上限に容器の底あるいは壁面に氷の層をなるべく薄く着けると融け辛くなる可能性があり、薄ければ薄いほど融ける可能性が低くなります。
尚容器の容量にもよりますが、原則的に氷にするサンプルの量は容器の1/5以下としてください。
氷の層と同様にサンプルの量も少ないほど融ける可能性が低くなります。
3.1.2.を行っても改善しない場合は、装置の不具合・サンプルの共融点どちらの要因かを確認するため、サンプルを水のみにして処理実験を行ってください。
水のみで溶けなければサンプルの共融点に対して冷却能力が足りない可能性があるため、予備凍結温度を現在より低くしてみる、サンプル濃度を低くしてみるなどを行ってください。
4.水のみでも融ける場合は真空系統内でのリークが考えられますので、真空計で無負荷状態で真空度が6.7~4Paまで到達するかご確認ください。
到達しない場合はバルブ取り付け部や本体パッキンを確認し必要に応じて真空グリスを少量塗布してください。
5.以上で改善しない場合は真空ポンプを実行排気速度を大きなものに変更する、DC401であればDC801への変更を検討するなどの装置変更が必要となる可能性があります。
1.5mlのマイクロチューブで処理する場合に必要なオプションは。
マイクロチューブホルダー 1.5m[l]・16個(商品コード:212580)をご使用ください。
マイクロチューブホルダーは円盤状のホルダ部分が2段になっており、一段につき8つの穴が明いています。
ホルダ部分の直径は乾燥フラスコに入る寸法になっておりますので、2段で使用する場合には乾燥フラスコ250m[l]・5個(商品コード:212821)、分割して1段で使用する場合には乾燥フラスコ120m[l]・5個(商品コード:212820)の中に入れて使用してください。
新規でご購入いただく際にはフリーズドライヤ本体以外に下記が必要となります。
1.フラスコ取り付け用チャンバ OGA10(商品コード:212560)・多岐管A OGA12(商品コード:212561)・多岐管B OGA14(商品コード:212562)のいずれか
2.乾燥フラスコキャップ(ガラスジョイント付き) 5個 ストレート(商品コード:212570)・乾燥フラスコキャップ(ガラスジョイント付き) 5個45°ベント(商品コード:212571)のいずれか
3.乾燥フラスコ120m[l]・5個(商品コード:212820)・乾燥フラスコ250m[l]・5個(商品コード:212821)のいずれか
4.マイクロチューブホルダー 1.5m[l]・16個(商品コード:212580)
温度が下がりません。
◇冷却フィンがほこりなどで目詰まりしていないか確認してください。
目詰まりしていたら掃除機などで清掃してください。
◇周囲温度が30℃を超える環境下では使用できません。
空調機などで室温(装置周辺の環境温度)を30℃以下までさげてください。
◇通風口がふさがれていないか確認してください。
通風口に十分な風が通過しないと、冷凍機が冷却不足となり冷却能力が低下します。
オプションの乾燥フラスコ120ml(商品コード:212820)・乾燥フラスコ250ml(商品コード:212821)は1個単位で買えますか。
フラスコ120ml(商品コード:212820)・乾燥フラスコ250ml(商品コード:212821)とも販売単位は5個/袋となっておりますので、1個からは販売しておりません。
ページの上へ戻る発掘調査で出土する異物の木製品の劣化を防ぐ為に凍結乾燥が有効と聞いたのですが、ヤマト科学製品で対応は可能ですか。
不可です。
当社製品はライフサイエンス関連の実験用途に使用する目的で設計されている為、専用フラスコの底から10mm程度の量の水溶液を予備凍結したような対象物にしか許容できません。
専門メーカーでこの用途に特化した装置を販売しているようですので、そちらをご選定ください。