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試薬についてのご質問

光免疫用試薬

抗体を結合させることで、Ax-SiPcの光化学特性は変化しますか。

【対象型式】

Ax-SiPc NHS Ester Infrared Dye

Ax-SiPcと抗体-Ax-Si複合体とでは溶解性(DMSO/水)が異なるため直接の比較は難しいですが、抗体と結合させることで最大励起波長やモル吸光係数、量子収率が影響される可能性はあります。調製した抗体-Ax-SiPc複合体でご希望通りの効果が得られない場合、電気泳動パターンやDAR値の測定によるAx-SiPc修飾のご確認に加え、吸光スペクトル測定などによりご使用になられた近赤外光の波長が適切かのご確認もお勧めいたします。

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動物に投与した場合、標的の細胞に結合しなかった抗体-Ax-SiPc複合体が動物に影響することはありませんか。

【対象型式】

Ax-SiPc NHS Ester Infrared Dye

標的の細胞に結合しなかった抗体-Ax-SiPc複合体は生理的代謝器官である肝臓などに蓄積する傾向はありますが、 抗体-Ax-SiPc複合体自身の細胞毒性は極めて低いです。また光照射を行わない限り一重項酸素も発生しません。 言い換えますと、生体投与後に光照射によって領域限定的に標的細胞への傷害性を誘起させる場合、肝臓等を近赤外光から保護していただくことが大切となります。

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薬物抗体比(DAR)の高い抗体-Ax-SiPc複合体ほど効果的ですか。

【対象型式】

Ax-SiPc NHS Ester Infrared Dye

多数のAx-SiPcで修飾された抗体ほど、光照射時の細胞傷害効果は高い傾向がありますが、DARの高い抗体-Ax-SiPc複合体が必ずしも実験に適するとは限りません。NHSエステルを利用した修飾反応では、Ax-SiPcは抗体(中の主にリジン残基)にランダムに結合するため、抗体の抗原への結合親和力に影響を及ぼす可能性があります。また、SiPcは疎水性が高いために、1つの抗体に多数のAx-SiPcが結合すると、抗体-Ax-SiPc複合体は水に溶けにくく凝集しやすくなります。凝集してしまった複合体は実験には使用できませんので、凝集が見られる場合には、調製時の (抗体):(NHS-Ax-SiPc)モル比の再検討をお願いします。
抗体-Ax-SiPc複合体の凝集の程度や安定性は、サイズ排除クロマトグラフィーカラムを搭載したHPLC(SEC-HPLC)での溶出パターン計測(UV: 254 nm)でも確認できます。
  ≫ HPLCに関してはこちらから

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Ax-SiPcを扱う上で注意点はありますか。

【対象型式】

Ax-SiPc NHS Ester Infrared Dye

Ax-SiPcは光に対して繊細ですので、遮光して保存してください。また酸性環境下では不安定ですので、水溶液中にある場合には 緩衝液のpHにはお気をつけください。

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滅菌作業は必要ありますか。

【対象型式】

Ax-SiPc NHS Ester Infrared Dye

抗体-Ax-SiPc複合体を細胞や動物を用いた基礎実験に使用する場合、投与前に必ずろ過滅菌(孔径 0.22 µm以下のフィルター)を行ってください。

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精製した抗体-Ax-SiPc複合体は冷凍保存できますか。

【対象型式】

Ax-SiPc NHS Ester Infrared Dye

冷凍保存可能です。トラスツズマブと結合させた抗体-Ax-SiPc複合体(PBS中)は、5回の凍結解凍サイクルを繰り返してもほとんど分解も凝集もしなかったことが、SEC-HPLCスペクトル分析により示されています。また4℃下でも1カ月以上 安定していました。
Takahashi et al. Synlett 2021; 32(11): 1098-1103. DOI: 10.1055/a-1503-6425

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Ax-SiPcはIRDye®700DXと同じように扱えますか。

【対象型式】

Ax-SiPc NHS Ester Infrared Dye

Ax-SiPcはIRDye®700DXと同様に扱うことができます。ただし、細胞傷害機序は異なり、主として一重項酸素の産生によるものと推測されておりますので、性能はお確かめください。

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