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メーカー辞典【株式会社AFIテクノロジー】

企業データ

AFIテクノロジーでは、電気特性解析およびマイクロ流体制御に画像解析技術をプラスアルファした革新的な微粒子分離技術「AMATAR®(アマタ)」を主体とした微生物迅速検査装置と細胞分離分析装置の研究開発ならびに製造販売を行っています。
AMATAR®は、製品残渣由来のATPや自家蛍光物質、死菌などの影響を受けずに低濃度の微生物を定量的に検出することが可能な分離技術です。さらにラベルフリーでの分離回収もでき、AMATAR®の応用範囲は微生物検査・臨床診断・バイオ市場など多岐にわたります。

注力分野

AFIテクノロジーでは、独自の微粒子分離技術を組み込んだ非培養法の微生物迅速検査装置「ELESTA® PixeeMo®(エレスタピクシーモ)」を開発しました。PixeeMo®は以下の機能を有します。

ATPや蛍光染色を利用しない非培養の微生物定量検出法です。製品残渣由来のATPや自家蛍光物質、死菌などの影響を受けずに低濃度の微生物を定量的に検出することが可能です。
○高温・中温・低温細菌芽胞カビ胞子(分生子)、酵母などの微生物すべてが検出対象となり、従来法では細かい条件設定が必要だった、培地の種類、培養温度、培養時間の影響を受けず、微生物リスクを網羅的に確認できます。
○HIROX社製高機能ズームレンズ搭載により、光学ズームで1,000倍以上に拡大された画像で捕捉した微生物を観察出来ます。捕捉された微生物が球菌か桿菌かはもちろん、細菌・真菌の特徴も観察することができます。さらに、そこからデジタルズームで4000倍まで拡大可能です。
○分離された微生物は、専用ソフトウェア「エレスタカウンター」にて画像解析により自動カウントされます。また、そのデータや写真はすべてのパラメーター情報とともにシステムに記録されます。レポート出力や、画像の再解析も可能です。
○非侵襲・非標識で微生物を電気フィルタに捕捉し続け、濃縮した後に専用エレスタバッファで回収する事ができます。VNCや死菌など通常は培養が難しい微生物の研究にも適しています。

なお、計測の際は専用の電気フィルター「エレスタチップ」をご利用いただきます。
エレスタチップは同様のサンプルですとN=3までご使用いただけます。
また、専用のバッファ液「エレスタバッファ」にて希釈・遠心置換する事で、固体、液体、粉体、粘性体等多様なサンプルの検査にご使用いただけます。

技術動向

2021年6月のHACCP制度化が影響し、食品等事業者において「従来型の最終製品の基準適合性を重視した微生物検査への考え方」を大きく変えていこうとする動きが活発化しています。
HACCPによる食品の衛生管理においては、ハザードとなる病原微生物が理論的に工程管理により制御されます。
そのため、これまで行われていた最終製品を対象とする病原微生物に対する検査を行う必要性がほとんど無くなっていく一方、当該食品で通常存在する生菌数等を各工程でモニタリングすることで、HACCP管理が適切に行われているのか、そのレベルが通常の製品から逸脱していないかなど、工程管理の正当性を検証していくことが重要になると言われています。
従来行われてきた培養法では検査結果を得るまでに数日を要する為、製造工程内の微生物汚染リスクを迅速に確認することはできず、迅速かつ簡便に微生物を計測できる迅速検査法の導入・普及が望まれています。
ただ、迅速検査法は「培養との組合せ法」「非培養法」に大別されますが、「培養との組合せ法」は最短で5時間前後での検出となるため迅速さに欠け、「非培養法」として代表されるATP法蛍光染色法では、製品由来の自家蛍光物質およびATPや死菌の存在が微生物検出時にノイズとなり検出感度が低下する等課題がございます。
AFIテクノロジーでは、独自の微粒子分離技術AMATAR®によってこれらの課題を解決し、低濃度の微生物を高感度かつ迅速に検査できる、微生物汚染リスクモニタリングシステム「ELESTA® PixeeMo®」を製品化しました。