高速、高感度、高解像度の検出器

物理科学研究向け高機能汎用sCMOSカメラ（ZL41 Waveシリーズ）の特徴

製品概要

ZL41 Waveは、網羅的なイメージング機能とスペクトル測定機能を備え、速度、感度、ダイナミックレンジ、解像度において優れた性能を発揮します。また、費用対効果にも優れています。コンパクトで高機能な熱電冷却設計と、従来のZylaシリーズの特長をベースに再設計され強化されたセンサーチャンバーの効果により、様々な光学研究の実験室や天文台などの環境に非常に適しています。

特長

• 高速フレームレート：最大27,000スペクトル/秒と100fpsを実現
• 高感度：読み出しノイズが1e-未満で、可視/近赤外領域で最大量子効率（QE）が82％以上
• 拡張ダイナミックレンジ：ピクセルビニングにより、最大32ビットまでダイナミックレンジの拡張が可能
• スペクトル測定：スペクトルマッピング、蛍光相関分光など、高速での分光アプリケーションに最適

高速フレームレート

ZL41 Waveシリーズは、わずか10ミリ秒でフルフレームを読み出し、最大27,000スペクトル/秒、100fpsを実現することができます。ミリ秒から数十秒までのタイムスケールで動的現象のデータ取得が可能です。

高感度

ZL41 Wave 4.2は、最大量子効率82%と4.2メガピクセルのセンサー、非常に低い0.9e-読み取りノイズにより卓越した感度を提供します。天文学、量子イメージング、量子コンピューティング、分光学、および3Dトモグラフィー分野での低光量のアプリケーションにおける高フレームレート撮影に最適です。
ZL41 Wave 5.5は、5.5メガピクセルのセンサーと広い視野を有します。さらに、ローリングとグローバルシャッター機能の両方が利用可能です。グローバルシャッターは、粒子画像流速測定法(PIV)や天体追跡、流体力学などに使用できます。

拡張ダイナミックレンジ

• デュアルアンプ(16ビットモード)：
  画像の情報をより正確にキャプチャできる高性能なカメラです。広い範囲の光度（ノイズフロアから飽和限界まで）を1枚の画像でキャプチャできます。さらに、カメラ内部の機能により直線性が99.8%以上まで向上し、非常に正確な光度測定ができます。
  
• 32ビットビニングモード：
  カメラの画素を複数個まとめることで、画像の明るさとダイナミックレンジを向上させることが可能です。このビニング機能によって、画像のSNRを向上させ、カメラのダイナミックレンジを広げることができます。また、分光モードでは、画素の垂直ビニングが一般的に採用されています。ZL41 Waveシリーズは、ビット深度の選択が可能です。最大32ビットの上流データパッケージングによって、カメラリンクまたはUSB3インターフェースを通じた標準の16ビットデータ転送の制限を超えて、広範なビニングによりダイナミックレンジを確保することができます。
  
• 画像またはスペクトルの高速データ取得：
  カメラのダイナミックレンジを大幅に拡張することで、画像やスペクトルを高速かつ大量に取得することができます。sCMOS技術を採用しているため、非常に低い読み出しノイズで高速なデータ取得が可能です。

ZL41 Waveの累積フレーム数とダイナミックレンジ・有効画素深度との関係

164,300：1のダイナミックレンジと、対応する900,000電子の有効画素深度は、30フレームスタックで達成できます。
最大フレームレートでは、この累積フレーム数を取得するのにわずか0.3秒しかかからず、3.3fpsを達成します。