高い機能拡張性を有する研究用 AFM/SPM

原子間力顕微鏡（MFP-3D シリーズ）の特徴

製品概要

原子間力顕微鏡「AFM/SPM」とは走査型プローブ顕微鏡の高分解能タイプであり、鋭利な探針を使用してラスタースキャンを行うことで、物質を原子スケールやナノスケールで測定・可視化することができます。

AFM/SPMのセンサーはカンチレバーと呼ばれ、自由端の近くに鋭利で微小な探針が付いています。探針は、サンプルに十分に近づくと、サンプル表面の力の影響を受けます。その結果、探針が動き、カンチレバー全体が曲がります。カンチレバーの曲がり（たわみ，反り，しなり）は、レーザーと光検出器（光を電気信号に変換するデバイス）を用いて光学的に検出されます。ピエゾアクチュエータと呼ばれる位置決め用のハードウェアを使用して、カンチレバーとサンプル間の相対位置を3軸方向に変えます。

AFM/SPMは、分子・細胞生物学、ボトムアップアセンブリ、２次元材料などの基礎研究から、マイクロエレクトロニクス、プラスチック・ゴム、エネルギー貯蔵・発電デバイスなどの産業分野にいたるまで研究開発のあらゆる分野で利用される「頼れる」ツールとなっています。

【製品ラインアップ】
MFP-3D Origin
最もお求めやすい価格のAFMモデルで、大きいサンプルに対応し、最多のイメージングモードと多数のアクセサリがご利用いただけます。

MFP-3D Origin+
Origin+はOriginと同じコア性能が特長ですが、さらにMFP-3Dの全てのモードやアクセサリを網羅しています。

特長

・お求めやすい価格の手軽で高性能なAFM
・直径最大80 mmの大型サンプル向け
・原子分解能から広域120 µmまでスキャン可能な高性能シングルスキャナー搭載
・幅広い操作モードとアクセサリ
・堅牢な設計で忙しいラボに最適
・優れたワールドワイドなカスタマーサポート
・信頼のアサイラムブランド

大気中および液中における高分解能イメージング

・ロバストな機械設計により、ノイズとドリフトを最小化
・XYレンジは原子分解能から120 µmの広域スキャンまで、 Zレンジは15 µm（オプションで40 µm）まで可能

正確で低ノイズなフォース測定

・干渉を除去するユニークな設計により、低ノイズなpNスケールのフォース測定が可能
・クローズドループ Z スキャナにより、正確なフォースカーブ測定および正確な Z 方向の探針移動速度を実現

最新のスキャナ設計によりAFMの測定精度と使い易さが向上

・Origin AFMのスキャナは、測定およびリアルタイムのスキャンモーションの補正に低ノイズセンサーを使用しており、測定の正確さを改善し、見たい領域のズームおよびオフセットが精度よく簡単にできます
・Origin AFMのスキャナは、スキャン軸の直交性とスキャン面をフラットに保つメカニカルフレクシャーを使用。
・同じ価格帯の多くのAFMは、ピエゾチューブスキャナを使用し、ポジションセンサーもないため、スキャンのアーティファクトや不正確なズームおよびオフセットを引き起こします。

大型のステージでサンプルナビゲーションが簡単に

・直径最大80 mmおよび厚さ最大10 mm（オプションで厚さ最大27 mm）のサンプルを取り付け可能です。
・ステージのマイクロメータにより、トップビューオプティクスを使用して、探針下でサンプルの簡単かつ正確なポジショニングが可能です。

エンゲージとスキャンが速く簡単で確実に

ユーザーがアプローチを直接制御するので、探針を表面近傍に素早く近づけることができます。その後、ピエゾのフィードバックが働き、接触状態を穏やかに作り出し、デリケートな探針やサンプルを保護します。

温度制御

・PolyHeater™：275/400°C (Origin/Origin+)まで加熱
・クーラーヒータ： 加熱または冷却 -30 から 120°C
・BioHeater™：カバーガラスベースのヒータ，液中で80°Cまで加熱
・ペトリディッシュヒータ45°C まで加熱

外部印加

・磁場印加モジュール VFM3：最大 0.8 T
・NanoRack™：伸張または圧縮ストレス最大 80 N
・高電圧：印加範囲 ±220 V
・プローブステーション：サンプルに電気信号を印加可能

ガスまたは液体環境の制御

・密閉型流体セル：ガスまたは液体のかん流
・流体セルライト：かん流なしで液中操作
・端子付き密閉セル：ガス雰囲気下での電気的測定
・ペトリディッシュホルダ：ディッシュからの蒸発を抑制
・マイクロフローセル：微量の液体を交換可能
・湿度検出セル：湿度センサー付き密閉セル
・電気化学セル：電極付き密閉セル