製品情報
商品コード:30003
型式:ClinoStar 2
再現性・成熟・長期培養を実現する 動的3次元細胞培養システム
Celvivo 社の ClinoStar 2は、オルガノイドおよび3D細胞培養において、生体に近い環境を安定的に再現し、研究成果の質を向上させる培養システムです。
従来の培養系では困難であった、
・再現性の高い3D構造形成
・機能的に成熟した細胞モデルの構築
・長期培養の安定維持
を同時に実現し、創薬・毒性評価におけるデータの信頼性向上に直接貢献します。
近年、創薬・毒性評価の分野では、New Approach Methodologies(NAMs)の普及により、ヒト由来モデルを用いた評価の重要性が急速に高まっています。さらに、動物実験代替や倫理的配慮、規制対応の観点からも、ヒトに近いモデルを用いた評価系の構築は、今後ますます不可欠となりつつあります。
しかし、従来の培養系では、以下の課題があります。
生体再現性の不足
・2D培養では生体再現性が不十分
・組織構造や微小環境の再現が困難
3D培養の不安定性
・オルガノイドのサイズばらつき
・壊死コアの形成
・実験間の再現性不足
長期培養の難しさ
・栄養・酸素供給の不均一
・老廃物の蓄積
・機能維持の困難
結果として「再現性・信頼性が担保できない」ことがボトルネックとなっています。
ClinoStar 2は、培養環境そのものを制御することで、これらの課題を根本から解決します。
壊死コアの抑制:内部まで均一に栄養・酸素が供給され、オルガノイドの品質が向上し、評価精度が安定
長期培養の安定化:構造と機能を維持したまま長期間培養が可能→ 長期薬剤評価に対応
機能的成熟の促進:生体に近い環境下で培養することで、より実際の組織に近い応答を再現
高い再現性:均一な培養条件により、実験間のばらつきを低減し、再現性の高いデータ取得
ClinoStar 2は、細胞を浮遊状態で安定維持しながら、培地を動的に流動させることで、培養環境を均一化します。
これにより
・細胞の沈降防止
・均一な3D構造形成
・安定した増殖、分化
さらに、
・細胞呼吸の均一化
・老廃物の効率的除去
が同時に実現され、従来の細胞培養の限界を克服します。
その結果、構造体サイズの増大、長期培養の実現、機能維持の向上が可能となります。
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再現性と安定性を支える中核技術:ClinoReactor™
ClinoReactorは、"ClinoStar 2"の性能を支える中核コンポーネントです。
単なる容器ではなく、再現性の高い培養環境を実現するための設計そのものが組み込まれています。
・ガス透過膜による効率的なガス交換
・保湿機構による培養環境の安定化
・培地交換頻度の低減
・顕微鏡観察の容易化
これにより、誰が使っても同じ結果が出る環境を実現します。
低せん断・低ストレス環境による安定培養
ClinoStar 2は、撹拌翼を持たない独自の回転型リアクターにより、細胞を浮遊状態で維持します。これにより、せん断応力を極めて低く抑えた培養環境が形成され、
・細胞への物理的ストレスの低減
・自然な増殖・分化の促進
・安定した長期培養
が可能となります。
6リアクター独立制御による高い実験効率
装置には独立した6つのリアクターが搭載されており、それぞれ個別に条件設定・培養が可能です。
・条件検討の並列実施
・再現性の高い比較実験
・スクリーニング用途への対応
に適しています。
インキュベーター機能一体型(All-in-One)
温度・CO₂制御を備えたインキュベーター機能を内蔵し、外部装置を必要としない一体型設計となっています。
・設置スペースの削減
・環境変動の低減
・操作性の向上
を実現します。
ClinoReactor™による安定した培養環境
専用リアクター「ClinoReactor™」は、保湿用ビーズによる乾燥防止、ガス透過膜による効率的なガス交換を特徴とし、培地環境を安定的に維持します。
また、培地交換頻度の低減、顕微鏡観察の容易化にも寄与します。
自動UV滅菌による安全性
装置にはUV滅菌機能が搭載されており、コンタミネーションリスクを低減し、多様な細胞種の培養に対応可能です。
コンパクト設計・高い操作性
卓上設置可能なコンパクト設計、スタイリッシュな筐体、直感的な操作インターフェースにより、研究環境を選ばず導入可能です。
またリモート操作で、独立した6つのカメラによるモニタリング、さらに速度やガスなどの設定の調整が出来きます。
低酸素(Hypoxia)環境よる生体環境再現 ※オプション
ClinoStar 2は低酸素環境に対応しており、組織・臓器ごとの酸素環境を再現可能です。
・O₂濃度:21%~2%の範囲で調整可能
・CO₂とのデュアルコントロール
➡低酸素培養の利点
・スフェロイド/オルガノイドの成熟促進
・長期培養の安定化
・生体に近い機能発現
さらに、ClinoReactor™の構造により、酸化ストレスの低減、再現性の高い培養が可能となります。

ClinoStar 2は、低せん断・浮遊培養環境により、生体に近い3D細胞モデルの構築を可能にし、幅広い研究分野で活用されています。
➡神経科学・脳オルガノイド
iPS細胞などから誘導される脳オルガノイドの形成・維持に活用されています。
・ニューロン・アストロサイト・オリゴデンドロサイトを含む複雑な構造形成
・神経発生・神経変性疾患の研究
・薬剤評価・毒性試験
3D培養により、細胞間および細胞‐マトリックス間の相互作用が促進され、より生体に近い神経モデルの構築が可能となります。また、ClinoStarを用いることで、壊死コアの少ない高品質な脳オルガノイドの形成が報告されています。
➡肝臓モデル・代謝研究
肝臓は創薬における重要な評価対象であり、ClinoStarは肝細胞の機能維持および長期培養に適しています。
・薬物代謝・毒性評価
・肝機能維持モデル
・長期暴露試験
3D培養により、従来の2D培養と比較してより生理学的に近い代謝機能の再現が可能となります。
➡発生生物学・ブラストイド
ClinoStarは、胚発生モデルやブラストイドなどの発生過程を模倣した3Dモデル構築にも活用されています。
・初期発生プロセスの解析
・幹細胞分化メカニズムの解明
・再生医療研究
3D環境下での自己組織化により、発生過程に近い構造形成が可能となります。
➡がん研究
ClinoStarは、がん細胞の3D培養により腫瘍微小環境(Tumor microenvironment)の再現を可能にします。
・腫瘍スフェロイドモデル
・転移メカニズムの研究
・抗がん剤評価
3D培養により、がん細胞の生存・増殖・耐性機構の解析が可能となります。
➡プロトコル・応用展開
ClinoStarは、多様な細胞種および用途に対応したプロトコルの確立・共有が進んでいるプラットフォームです。
・幹細胞・初代細胞・細胞株への対応
・オルガノイド・スフェロイドの標準化
・再現性の高い実験系構築
研究コミュニティにおいて、再現性の高い3D培養モデルの確立に貢献しています。
ClinoStar 2は、
低せん断 × 浮遊培養 × 環境制御を統合した、次世代の培養プラットフォームです。
単なる培養装置ではなく、
再現性・成熟・長期培養を実現し、研究成果の信頼性を高める基盤技術
として、オルガノイド研究および創薬分野に新たな標準を提供します。