製品情報
物理学・天文学研究向け
Maranaシリーズは、物理学や天文学の分野で使用する、真空封じ切り・電子冷却の高性能sCMOSカメラです。特に、非常に低い読み出しノイズで、50ミリ秒未満で4.2メガピクセルの高解像度データの読み出しができます。また、同じ解像度のCCD検出器と比較すると数百倍も高速です。Maranaシリーズは、露光時間がマイクロ秒から数秒にわたるアプリケーションに最適です。
Marana 4.2B-11:
広い視野角と高感度での撮影が必要な場合に最適です。Andor独自のグロー抑制技術により、対角32mmセンサーの2048 x 2048ピクセルのすべてを利用可能です。また、マイクロ秒から数秒までの露光条件で、大きな視野角を撮影するのにも最適です。
Marana 4.2B-6:
高速で高感度の背面照射型sCMOSカメラで、最大135fpsの撮影が可能です。主に、量子気体の観測、高速高分解能分光、拡張ダイナミックレンジの高速イメージング、ハイパースペクトルイメージング、X線またはニュートロンラジオグラフィによる非破壊イメージングなどの分野で使われます。ピクセルサイズが6.5µmと小さく、多くの研究室で使われている光学イメージング実験セットアップやエッシェル分光などに必要十分な解像度を確保することが可能です。
Marana 4.2B-11の対角32mmのセンサーは、高精細な天文観測において、より広い範囲の観測エリアをカバーし、目的物の検出や追跡の統計情報の向上に貢献します。
Maranaシリーズは、16ビットのフルフレームを読み出すのにわずか13.5ミリ秒(Manara 4.2B-6)または42ミリ秒(Manara 4.2B-11)しかかからず、大きなタイムスケールでのフォトメトリック変動を測定することができます。これは、高速な天体の変化を撮影するのに最適であり、量子気体ダイナミクスの迅速な測定にも適しています。
Maranaシリーズは、UV-VIS-NIR範囲全体にわたる広範囲の波長に対応し、最大量子効率(QE)95%を実現しています。また、大量並列読み出し技術や新しいピクセル設計により、非常に低い読み出しノイズ性能を保ちながら、高速読み出しや広いダイナミックレンジも実現できます。さらに、Marana 4.2B-6には、量子イメージングに最適な読み出しノイズ1.0e(-12ビット)の低ノイズモードがあり、低光量条件下でも正確なイメージングができます。
モデル | Marana 4.2B-11 | Marana 4.2B-6 |
センサータイプ | 背面照射型sCMOS | |
ピクセル数 (W x H) | 2048 x 20484.2メガピクセル | |
ピクセルサイズ | 11 x 11µm | 6.5 x 6.5µm |
イメージエリア | 22.5mm x 22.5mm(31.9mm 対角) | 13.3mm x 13.3mm(18.8mm 対角) |
読み出しモード | ローリングシャッター | ローリングシャッターとグローバルクリア |
ピクセル読み出し速度 | 100 MHz (High Dynamic Range mode,16-bit)200 MHz (Fast Speed mode,12-bit) | 310 MHz (High Dynamic Range mode,16-bit)180 MHz (Low Noise mode,12-bit) |
読み出しノイズ (e-) 中央値 [rms] | 1.6e- (任意の読み出し速度) | 1.0e- (低ノイズ,12ビット)1.6e- (ハイダイナミックレンジ,16ビット)1.9e- (ハイスピード,11ビット) |
センサー動作温度 | 空冷:+15°C,-25°C水冷:+15°C,-25°C,-45°C | 水冷:+0°C,-25°C空冷:+0°C,-25°C,-45°C |
レンズマウント | Fマウント | Cマウント |