製品情報
共焦点、広視野、透過光オールインワン顕微鏡
ベンチトップ共焦点顕微鏡BC43シリーズは、レーザーによる励起光で発生する蛍光をピンホールに通過させ、目的の蛍光のみを検出する共焦点構造を採用しています。従来の落射蛍光方式とは異なり、細胞や生物組織などの蛍光イメージングを高速、高感度、高解像度で測定出来ます。また、共焦点なので厚みがあるサンプルの撮影に適しています。
ハエの卵母細胞の3D蛍光イメージング
共焦点顕微鏡BC43シリーズは前面照射型sCMOSカメラを搭載しています。2k x 2kピクセルの高解像度で、最大量子収率(QE)が82%と高感度を実現します。また、ダイナミックレンジが33,000:1と広く、定量的なイメージングを可能とします。
一般的な共焦点顕微鏡はシングルポイントスキャン方式を採用していますが、測定に時間が掛かります。共焦点顕微鏡BC43シリーズはスピニングディスク方式を採用しており、多点で同時にスキャンするため、高速測定が可能です。
一般的に、マイクロアレイレンズのついたスピニングディスク共焦点顕微鏡は、下の左図のように、中心部分の光量は高くなり、周辺の光量は顕著に低くなる傾向があります。BC43シリーズではBorealis照明という光学系を採用しており、これにより下の右図のように照明の均一性が向上します。
左図:一般的なスピニングディスク照明、右図:Borealis均一照明
Borealis均一照明は、下の左や真ん中の図のような画像の端で見られることが多い照明強度の低下を回避し、複数のタイル状またはモンタージュ画像におけるスティッチングをシームレスに行えます。また、フラットな均一照明は適切なイメージングの定量化においても重要で、スループットと均一性の両方が2~3倍向上します。
左:マイクロレンズディスク、真ん中:フィールドレンズ付きマイクロレンズ、右:Borealis均一照明によるフィールドレンズ付きマイクロレンズ
共焦点顕微鏡BC43シリーズは防振装置を内蔵しているため暗室と除振台が不要です。また、W:505mm×D:633mm×H:447mmとコンパクトな設計なので省スペース化が可能です。また、消費電力が60Wと省電力を実現しています。
アップグレードでSRRF-Stream+を搭載することにより、回折限界を超えた約140nmまでの超解像撮影を実現します。
サンプル:ウシ肺動脈内皮細胞 左図:一般的な共焦点 右図:超解像
ゼブラフィッシュ尾びれの骨再生
3チャンネルを174μmのZ範囲をZスタック51枚撮し、4つのイメージングフィールドを完璧にスティッチングした画像を示しています。新しく形成された骨組織(カルセイン染色)は紫色、カテプシンk+細胞(破骨細胞)は黄色、DNAはシアンで示しています。
前期の哺乳類細胞
この画像は、BC43共焦点モードで取得されたもので、4チャネルを取得し、10μmの範囲をナイキスト周波数Zレンジでカバーしています。さらにデコンボリューション処理を行い、Imarisでレンダリングしました。濃紺-アクチン、黄色-微小管、マゼンタ-ミトコンドリア、シアン-DNA。
細胞分裂
BC43の共焦点イメージングモードで4時間以上撮影した哺乳類細胞のイメージング。各タイムポイントで、4つの独立したポジションが撮影されていて、各位置では3チャネルとZスタック15枚が取得されています。これはその中の1ポジションの画像で、有糸分裂を起こしている細胞をイメージングした画像です。赤色-アクチン、黄色-微小管、シアン - 核。
BM42 | BC43 WF | BC43 CF | |
基本イメージングモード | 明視野、微分位相コントラスト、Widefield蛍光 | ||
超解像(SR) | 〇 | ||
イメージング手法 | 単色、マルチカラー、Zスタッキング(ボリューム)、タイムラプス、マルチポジション、マルチウェル、モンタージュ、2/3Dスティッチング | ||
共焦点 | × | × | 〇 |
アップグレード | × | 〇 | 〇 |
搭載レーザー | 4波長(405nm、488nm、561nm、640nm) |