HPLC装置に導入された試料は、溶離液(移動相)に混ざり、流され、充填剤(固定相)が詰まったカラムに入ります。試料中の化合物は、移動相と固定相との相性により固定相に保持する時間が長いのか短いのか、もしくは固定相になんて目もくれず移動相にのってさらさらと流れ出ていくのか・・・。
カラムの中では、このような作用が起こりながら試料中の化合物の分離が行われます。
HPLCでは目的や化合物に応じて、いくつかの分離モードがあります。
①逆相、②HILIC、③順相、④イオン交換、⑤サイズ排除
ここでは③順相モードについて簡単にご説明します。
順相モードは、極性の高い官能基を結合したカラムに極性の低い溶媒を流して、疎水性の高い化合物のわずかな極性の差によって分離するモードです。
脂溶性の高い成分の分析などに使用されます。
Inertsil Diol
Inertsil Diolは、順相モードにおいて、シリカゲルカラムよりも化合物の親水性の差を大きく認識できるため、極性の近い化合物群の相互分離が可能です。
また、塩基性化合物や酸性化合物のイオン反発なども起こしにくく、非常にバランスの良い順相分析が可能です。
細孔径100Åの球状シリカゲルにジオール基を化学結合しているため、水系SECや有機溶媒系SECにも使用可能です。
特長
〇脂溶性の高い成分の分析に最適
〇塩基性化合物や酸性化合物のイオン反発なども起こしにくい
〇水100%溶離液でのカラム洗浄可能
〇サイズ排除カラム(SEC)としても使用可能
仕様
(型式ごとの仕様は下記、「主な仕様」一覧表をご参照ください。)
ジオールやシリカゲル、アミノカラムなど分析目的に合わせたカラムを選択することができます。
カラム | 特長 |
Inertsil SIL-100A | 細孔径100Åの高純度シリカゲルカラム |
InertSustain NH2 | 保持が弱めのアミノカラム |
Inertsil NH2 | 保持が強めのアミノカラム |
InertSustain Cyano | 表面が不活性で逆相モードでも使用可能 |
Inertsil CN-3 | 保持が強めのシアノカラム |
Inertsil SIL-150A | 細孔径150Åの高純度シリカゲルカラム |
Inertsil WP300 SIL | 細孔径300Åの高純度シリカゲルカラム |
逆相モード ≫ HPLC分離の中で一番多い分離モードはコチラ
HILICモード ≫ 逆相モードで保持が困難な極性化合物はコチラ
商品コード | 型式 | 粒子径 | 長さ | 内径 | 価格(税抜) |
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5020-05643 | 5020-05643 | 5 µm | 75 mm | 4.6 mm | 56,000円 |
5020-05644 | 5020-05644 | 5 µm | 100 mm | 4.6 mm | 56,000円 |
5020-05645 | 5020-05645 | 5 µm | 150 mm | 4.6 mm | 61,000円 |
5020-05646 | 5020-05646 | 5 µm | 250 mm | 4.6 mm | 71,000円 |